きょうのできごと

ともだちになってください

テレビと犬

 うちの犬の居場所というのはたいてい決まっていて、それはソファーの上のふかふかの毛布の上だとか、机のある部屋に敷かれた毛布の上だったりする。こちらが机でなにかをしているとき、彼女はそうやって決められた場所で横になっていることが多い。

 その日も同様、気づけば部屋はしんと静まり返っていた。きっと犬はいつもの場所のいずれかにいるのだろう。そんなことをあえて思うまでもなく、私はリビングへと歩みを進めた。すると、意外にもいつもの場所ではなく、なぜか冷蔵庫の下にいる犬を見つけた。彼女はなぜか冷蔵庫に尻を密着させていた。尻尾が冷蔵庫の下に入りこんでおり、まるで冷蔵庫に吸い込まれているかのようだった。

 彼女が冷蔵庫と床の隙間に吸い込まれようとしているのにはわけがある。彼女が前足を立てた状態で腰を落としリビングに座る際、リビングの床で踏ん張りが効かず、ずるずると後退してしまう。おそらくはそのようにどこかで腰を下ろしていて、ずるずると後退して行った先が今回は冷蔵庫と床の隙間だったというわけだ。そしてタイミングが良いのか悪いのかはさておき、私はちょうど彼女が冷蔵庫の隙間にはまっている瞬間に出会ってしまったということになる。

 この日は、その後またもやコストコに行った。最近は一週間になぜか三回くらい訪れている。年末ということもあり、たくさんの人でごった返していているのであまり行きたくはないのだが、なぜかコストコで買わざるをえない商品を買うためにまるで吸い寄せられるようにコストコに行くことになってしまう。この日はテレビを買いに行った。自分の部屋にずっとテレビがない生活をしてきたので、テレビをどう活用していいかあまりイメージが沸かないので大きな感慨もなかった。ただ、いつかはいるものだとは思っていた。また、リビングにテレビという限りなく自由ななにかを映し出す可能性をもったインテリアがあるというのは、空間が奥行きを持つとともに深みを帯びる。

 その後、奥さんのメガネ選びに加えてショッピングに付き合った。家に帰った後はテレビを所定の場所に設置してみた。ただ後々、壁にテレビを設置する予定なので、それが終わらないとあまり気が休まらない。