きょうのできごと

ともだちになってください

TOTOと尻

 注文したウォシュレットがもうすぐ届く。小学校からウォシュレットを使ってきた私としては、ウォシュレットがない国の人の尻の穴が心配でならないし、ただでさえ不潔そうな人が多いんだから、きっとうんちのカスがついている人も多いんだろうなと思うときがある。

 これまでカナダの公共の場でウォシュレットがあったのは過去二回しかない。一つは某ラーメン屋。もう一つはダークテーブルという目の見えない人が働いている真っ暗闇のレストランに、なぜかウォシュレットがついていた。うんちが尻についているのか真っ暗でわからないから、念の為ウォシュレットをつけているのかもしれない。

 ちなみに日本人の中に、公共の場のウォシュレットは使いたくないという人がいる。過去、日本の知人にアンケートをとったことがあるのだが、実家にウォシュレットがありそこでウォシュレットとともに育ったか、そうでなかったかで答えが変わるということを知った。前者は公共のウォシュレットも使えるが、後者は公共の場ではウォシュレットを使いたくないという人が多かった。後者の理由としては、なにか汚らしいということだった。

 話しは今回購入するウォシュレットに戻る。

 国にもよるが少なくとも北米でTOTOは主流ではない。世界的にTOTOのシェアはたしかに大きいとは思うが、現地の小売やホームメーカーに営業をあまりしていないのか、TOTOの製品はあまり充実していないし、家に備わっていることも多くない。例えばコストコもベストバイという日本で言うヤマダ電機的な場所も、TOTOの製品の品揃えはあまりよくない。ビルなどのトイレがTOTOなのはたまに見かけるが、家のトイレがTOTOだった試しがあまりない。トイレはさておき、TOTOは少なくともウォシュレットに関して、もっと売り込んでもいいのではないかと思う。こちらの人の間でもじょじょにウォシュレットは広まってきているが、なんせ流通量が少ない。他社のブランドが圧倒的に流通している。

 そんなウォシュレット事情だが、私はTOTOを買った。それは日本人だからだ。なんやかんやで大きな買い物は日本製しか買っていない自分を思い返すと、おそらく私は日本人として日本製品を信じている一方で、他国の製品(特にアジア圏)をまったく信じていないんだと思う。ただそこには他国の製品に対する盲目的な差別と、日本製品への信仰が入っている。でも、例えば日本製品が他の国のそれよりも性能が劣っているとしても、私は日本文化が持つ誠実さを信じているし、それが仮に間違いを犯しなにか問題が起こったとしても、私はこの時代に生きている日本人として間違いを含めて信じていきたい、共倒れになってもいいくらいの気持ちでいる。でも、やっぱりそれって、日本という名の宗教の信者でもあるってことだと思うし、国際社会で足をすくわれる可能性は大いにある。